美味しいサンマはなぜ消えたのか!新発売

19 12月 by watanabe

美味しいサンマはなぜ消えたのか!新発売

今年も昨年に続きサンマの水揚げはほとんど無かった。青魚の水揚げで日本一誇る銚子漁港、一日に数千トンの水揚げがある寒サバは12月に入っても数百トンに満たない。海水温度の現状を見る限り銚子港では1月に入っても過っての水揚げは期待できないと関係者の悲鳴が聞こえている。

こうした折に水産情報で長年の取材を続けてきた時事通信の記者川本大吾氏から著書「美味しいサンマはなぜ消えたのか!」が届いた。12月20日文藝春秋から新書版が発売された。早速目を通して見たところ水産・漁業を生業とする関係者にとっては現場での豊富な取材に基づいた漁業の現状と将来の難題に対処する考えには大いに賛同するものが幾つもあった。

今から十数年前、川本さんはイワシに興味を持ち、銚子への取材の折に何度もお立ち寄り頂いた。当時、飯岡港ではカタクチイワシが大量に水揚げさていたがアニサキス症により生食への道が困難であった。これを機に熟成タレ製法が特許を得てカタクチイワシ、サバの刺し身、さば寿しなどへの活用が進み、銚子うめぇもん研究会が誕生し今日に至っている。

水産・農業は一旦衰退へ道を辿りながらやがて定常的なそして基幹的な産業へ進行すると考えている。この点、「美味しいサンマはなぜ消えたのか!」を次の世代へ引き継ぐ資料として活用して頂きたいと要望したい。

 

 

 

One Comments “美味しいサンマはなぜ消えたのか!新発売

  1. 10月からサバの水揚げが全く無くなって来ていた。これを裏付けるように年末にかけて新聞各紙は「銚子漁港 水揚げ日本一を譲る」と紙面を飾っている。サバを例にとれば21年が10万715トン、22年が3万633トン、23年が1万7548トンである。地球温暖化、現状の海水温が続く限り水揚げの減少は避けられない。ではどうするのか!幾つかの事業所が店をたたむというウワサを聞き及ぶが各紙の報道を見てみるとこれといった対策を見られない。
    青魚の産地市場である銚子漁港の今後の有り様は漁業資源の減少、地域の人口減少、零細企業の衰退などを重ねると言葉でいうと簡単であるが生活の将来像は悲観的にならざるを得ないのではないか!青魚に頼って来た漁業・冷凍・加工事業の見直し、そして多種多様な魚で各地から集客をして来た事業者にとって漁の量に左右されない定常的な事業の姿にり変える契機と考えるがどうですか!

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