あんこう鍋について

19 1月 by 管理者

あんこう鍋について

 
1月30日千葉日報取材記事掲載

◎お出かけ情報紙
P110「冬ぴあ首都圏版」
アンコウ鍋
掲載しています。
◎2月16日
千葉日報記事掲載

  飯岡あんこう鍋どぶ汁仕立ての案内(¥4,700円の格安料金))人気最高です。 2月5日旬菜ちば放映
鍋料理コース   あんこうの肝 乾煎りした鍋に肝を 焦目が付くまで炒る  味噌汁を加える 3月2日千葉テレビ放映
あんこうの身と野菜を 蓋をしてしばらく待つ   出来上がり 最後にご飯を入れて  美味しい雑炊へ
 生きているアンコーが入荷したときはこのような献立が並びます。

あんこう肝刺し¥800円 あんこう身の刺身
¥800円
あんこうほほ刺し
¥900円
あんこうの卵巣、湯引きしてポンズで食す あんこう白子、ふぐの精巣に似て最高に美味
あんこうの図書館・・・・・  これであなたもあんこうの通になれる・・・・・・・・・・・・・・・・・        
              メニュー
<飯岡の案内>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①
<あんこうの餌待ち・ちょうちん>…・・・・・・・・・・・・②
<あんこうの>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・③
<あんこうの吊るし切り>・・  ・・・・・④
<あんこうの七つ道具>・・・・・・⑤
<あんこうのぬの>・・・・・・・・・⑥
<あんこうのともあえ>・・・・⑦
<あん>・・・⑧
<あんこうの値打ち>・⑨
<あんこうの料理>・・⑩
<あんこうの捌きには
カキ殻アルカリ水の活用>・・・⑪       
  姿を一見すればお解りのようにあんこうはその生態、形態を始め、食べ方まで独特です。グロテスクからユウモアまでいろいろな喩えの言葉が生まれています。冬の味覚あんこうの図書館は先ず飯岡のあんこうから始めたいと思います。

● あんこうといえば福島、茨城を指しますが飯岡の浜でも12月から翌年の3月にかけ刺し網などであんこうが捕獲され店頭にならびます。そして町の宿泊組合ではこの時期あんこう鍋祭りを開催しています。
大きくクツアンコ-とキアンコ-に分けられますがいちいち区別して買っている訳ではありません。尾が長く、口の中が白いのがクツアンコ-で千葉、茨城での水揚げのほとんどはホンアンコ-と呼ばれるキアンコ-です。小さいのは身が軟らかく 味はホンアンコ-に比べ格段に落ちます。
●  あんこうの捕獲は刺し網か底引き網であんこう漁がもともとありません。冬場浅瀬に近づくあんこうがたまたま網に掛かる訳で漁が不安定なうえ近年、乱獲のためか漁獲量が少なくなっています。美味しいのは10キロ前後の上物でめったに手に入りません。昔では捨てられていた小型のものまで店頭に置かれることがあります。
● 通常はK2000円前後ですが年末になるとK3000円に跳ね上がり、魚の中では高級魚の部類に入ってきます。このためあんこうの輸入物が流通しています。冷凍ものでは日本の物と外見では区別出来ない北欧ものが主に鍋物用として、生ものでは中国から輸入された小型のあんこうです。
● 鮮度の良し悪し  ・身がプリプリしてツヤがあり臭いが無いこと ・白いお腹を上にして並べてありますがこれは肝の大小と胃の中に飲み込んだ魚を見るため  ・買う際 は手で触れ確かめ鮮度を見極めること

[ あんこうの餌待ち                     

 アンコ-は頭の先にあるアンテナ状の俗にいう「釣り竿」あるいはチョウチンと呼ばれる蝕糸を持っています。英語でアングラ-(釣り師)といいアングラ-といえばアンコ-のことを指します。
この蝕糸を動かし魚をおびき寄せ、ここから一気に吸い込みます。ここから、ぼんやりし何もしないでご馳走にありつく意が転じて”餌待ち”あるいは”待ち食い”の由来となりました。また、鮟鱇武者という言葉は大言壮語するくせに何も出来ない小心者の例えです。 ところでアンコ-の特徴である食糸はもともと背びれでした。口に近い背びれがいつの間にか餌を獲るため変態したものと思います

「あんこうの歯}          
それからもう一つ、大きな口と鋭い歯です。捌いてみると口の奥の上下にもう一つの<歯>があります。上下の四つの歯があります。入り口の大きな歯は噛む砕き、奥の歯は入った獲物が逃げられないような仕組みになっています。
幼いころ、小川で雑魚を捕獲するとき<ウケ>という竹製の装置を設けていました。あんこうの口の構造はまさにこの<ウケ>と同じもので入った獲物が絶対に逃げられません。余談ですがかって陸上で生活していたとき何を食べていたのか想像がつきません。
[ あんこうの足              
アンコ-に足があると明確にいえる人は専門家以外に多くはいないと思います。吊るし切りを見る機会があった時お腹をよく見て下さい。アンコ-の足は腹部の中央に小さくのこっているのが見えます。一般に腹びれと呼ばれています。海底を這い移動しているのはこの腹びれはなく、胸びれです。
遥かな時間、陸上での生活から何かの縁で海に入り、足は退化の一途をたどりました。海のなかでは歩くので無く、泳ぐようにして移動するため胸びれが腕のごとく発達しました。アンコ-の中で美味しいところは肝の他にトモと呼ばれるこの胸びれがあります。活発に動く筋肉とこれを取り巻く部分(コラ-ゲン、熱を加えるとゼラチン質になる)が旨みのところです。
かってアンコ-がなぜ美味しいのか納得する説明が見つかりませんでした。吊るし切りの真似事をしながら体の仕組みを辿って往くうちにアンコ-が海底に凄み、静と動の生活が独特の筋肉や肝を育んでいることが分りました。
 
「 あんこうの吊るし切り           」

 ご存知のように吊るし切りとはアンコ-の下アゴに手鈎をかけ吊るした状態でさばくことをいいます。この方法は古くから包丁人の秘伝などと称されてきましたが独特なため、アンコ-の宣伝には欠かせない光景となり客寄せに実演までされています。
実際、小型の物はともかく5K以上の大型をまな板のうえでさばくのが難しく、この方法は理に適っています。
ところで、吊るし切りが風物詩のようになってきたのはこれとは別の理由ではないでしょうか。累々と時を重ね軒を連ね生活してきたかっての漁村をイメ-ジしてください。漁師はたまたま網に掛かったアンコ-を軒下に吊るし、時に応じてお裾分けしていました。魚屋が店先で扱うようになったのはこれより後のことで、季節になると店の軒先に骨だけになったアンコ-を飾り、呼び込んでいた姿が背景にあると思います。

あんこうのぬの(卵巣)
 あんこうは冬場になると浅場に寄ってきますがこれは産卵のためといわれます。吊るし切りでお腹の中をみていると12月から3月にかけ少しずつ卵巣が大きくなっていることがわかります。産卵は4月から6月といわれこの帯状の寒天質に詰つま海中に彷徨いながら成長するものと思われます。
右の写真は3月の初旬、12Kのあんこうを捌いたものです。卵巣は幅40センチ、長さ6メートル、重さ6Kグラム、体重の半分を占めています。その代わりキモは500グラムと小さくなっています。自然の営みでしょうが卵巣に全てのエネルギーが注がれ、まもなく産卵の時期となります。
湯がいて食べてみましたが最高に美味でした。当店では片栗粉をまぶしいわゆる湯引きにして提供しています。俗に<チリメン>とも言われています。というのも、これを食べると体が温まりのでヌノは「チリメン肌着」から来ているそうです。
[ アンコ-の七つ道具                  

あんこうのさばき方は概ね次の順序です。  ・アンコ-を吊るし口から胃の中に水を注ぎ込む→左右の胸びれをそぐ→アゴの下に切れ目を入れ皮を剥ぎ引き裂く→肝を取り出す→胃や腸の内臓やエラなど切り取る→背の身をそぐ→尾びれを切り落とす 基本的に上から下に作業をし、後は回数を重ねれば自然に身に着いてきます。
アンコ-は捨てる物が無いといわれますがアゴや歯と背骨を除きほとんど食べることができます。食べる部分を大きく七つに分け通称アンコ-の”七つ道具”と呼んでいます。
① 肝  ② とも(胸びれ、尾びれ)  ③ ぬの(卵巣)  ④ 柳肉(身肉、ほほ肉) ⑤ 水袋(胃) ⑥ えら ⑦ 皮
アンコ-は海底に住んでいるので独特の土臭さがあります。茹でる、蒸すなどの下処理が欠かせません。特に胃袋は内側の表面に苦みがあるので丁寧に出刃でそぎ落とします。また大きな口の上下に鋭い歯が4本ありこれも取り除きます。 

「 アンコ-のともあえ(共酢和え)
友酢とも呼ばれ各地であんこうといえばこれが代表的な郷土料理に当たります。
飯岡でアンコ-の旬は2月~3月。この頃になるとアンコ-は産卵のため浅瀬に近づくため刺し網などに結構かかります。俗に彼岸アンコ-ということばがあります。アンコ-鍋の季節は当に外れていますが3月中旬ごろ魚屋の店頭にはブツ切れや茹でたアンコ-の身や皮が肝で作った共酢を添えて売られています。
この共酢は肝を茹で酢、砂糖、味噌を加え調味したもので各店の味があります。アンコ-の身と皮を肝の持つ濃厚な味て食べる地元ならではの逸品です。飯岡へお出での際は店頭に立ち寄り是非ご賞味ください。なお一品に仕立てる際は肝を蒸し裏ごししています。
 この共酢は肝を茹で酢、砂糖、味噌を加え調味したもので各店の味があります。アンコ-の身と皮を肝の持つ濃厚な味て食べる地元ならではの逸品です。飯岡へお出での際は店頭に立ち寄り是非ご賞味ください。なお一品に仕立てる際は肝を蒸し裏ごししています。
[ アン肝          
● アンコ-の肝臓はビタミン類を多く含み、その大きさと濃厚な味でフランス料理のフオワグラに比肩されます。
鮮度のよいものが入ったときは直に蒸して口の中に放り込んで下さい。舌が舞うという表現に匹敵する美味しさです。このためアン肝は身の2倍位の高値で取引され珍重されています。
通常、一品としてお出しする際は次のような手順を踏みます。
① 肝の血合いを丁寧に取り除き、塩を当てる。
② これを水で洗い落とし、形を整えすだれで巻く。
③ 蒸し器で15~20分蒸し冷ます。
④ 薄く切り器に盛り、割り醤油ともみじおろしを添える。
◎ あんこうの肝でお客様が一番美味しいというのは18分蒸したとろとろした一品です。ちょうど生ウニに似ています。食べた後に残る独特な食感をお楽しみ下さい。
● アンコ-の美味しさ以外のその秘密をご存知ですか
魚の脂肪は肉の脂肪に対して人の体脂肪を燃焼する性質があります。イワシの油分が体に良いことは知られていますが80%が脂肪分のアン肝は体脂肪を減らす作用では魚のうち最高です。このため最近では新聞、テレビなどで取上げられダイエット食品として注目されています。
[ あんこうの値打ち

 あんこうの”通”のなるための水先案内人へ あんこうの仕入れ→一匹あたりで取引され通常K2000円前後、当店では8キロ以上を仕入れ、年末などは3000円、輸入の生ものでK1500円前後、冷凍ものでK1000円前後、あん肝はK3,000から4500円、魚の中で高いものに属し同列でないが真鯛に匹敵する。
 あんこうの捕獲→主に底引き網に頼り漁獲量は不安定、また流通経路からも大量仕入れは難しい。一度に何十人もの鍋など到底不可能。
③ あんこうの食べる部位→あんこうは大きいほど美味しい、小型は肉質が軟らかく味は落ちる。七つ道具に分類されるがこのうち白身、軟骨部分、皮、胃、トモ、肝が入っていれば由としたい。
④ 秘伝の味→あんこうの店でも宣伝文句にしているが、料理の世界に固有な味はあっても秘伝など在りえない。
 あんこう鍋の値段→ではあんこう鍋一人前はどのくらいか、味噌仕立てで2000円から3000円、あん肝で700円から1200円が妥当の範囲か。これ以上は店の”格”に過ぎず懐次第である。
⑤ あんこう料理の値段その2→通常取引されるあんこうの大きさは5Kから6K、捌いて茹で上がると三分の一の量となる。これで4人前のあんこう料理が出来上がる。肝、皮、共酢和え、唐揚げと鍋で¥5000円ぐらいが標準。
当店ではこれらにあんこうの刺身(最高に美味)がついて¥5500円。HPであんこう鍋料理は検索できます。通常、この内容で10000円前後です。一度味わってみてはいかがですか。
食べて満足、後で後悔しないためには口コミを頼りに予約すること。
九十九里浜一望できるレストランで    特選あんこう鍋料理¥6000円
  供酢和え
あんこうを湯引きし、これに肝と味噌・酢・砂糖を加えた「供酢」で食べる飯岡での食べ方
  あんこうの肝
新鮮なあんこうを蒸し、濃厚な味をポンス醤油で食べる、代表的な料理。
白身のアライ
◎特選あんこう鍋料理  新鮮なアンコウが入荷しないときには刺身等献立に上らない事がありますのでご了承下さい。
  ◎ あんこうのどぶ汁

どぶ汁とは何ですかと尋ねる方は結構おります。これは鍋で肝をから煎りしりします。、ここに野菜類を入れ鍋のふたをして水分がでるまで、ここにあんこうの身やブツをいれしばらく煮詰めます。
肝に焦げ目が付くくらいまで炒ると独特の香ばしい臭いが食欲をそそります。一度食べたら忘れられない味になってきます。
あんこうの生のブツギリを鍋にしますと灰汁がでます。とても食べる気分になりません。毒をもって毒を制するという言葉がありますがキモ独特のくせがこの灰汁を相殺していると思います。
鮮度の良いアン肝が入荷した時は「どぶ汁仕立て」をお薦めしています。追加料金(500円)ですがほとんどのお客様に好評を戴いています。
またどぶ汁のどぶとは何ですかと聞かれます。語源について調べましたが結局のところいわゆる溝の喩えで見た目は汚いが食べれば美味しいところに落ち着きました。
肝は旬の時期で身の一割位です。率直にいってあんこう料理をうたえば肝が足りません。良心的にどぶ汁を仕立てれば一人前4000円となります。当店では魚の骨、ネギ、ゴボウで基本だしを取り出し汁で調味、ここに味噌を加えています。味噌仕立てかどぶ汁仕立ては値段と好みを計りにかけることになると思います。
  ◎ あ ん こ う の 子 供

あんこうを捌いていますとぬのと呼ばれる卵巣のあるメスばかりです。雄との割合は10対1位です。専門家によれば小さいときオスはメスのあんこうに食べられる習性のためといわれています。今回 5.4Kの吊るし切りしたところ胃袋にわずか8センチほどのあんこうの子供が入っていました。右の写真です。下側は胃袋、長年の間で初めての経験でした。

■  あ ん こ う 料 理 番 外

◎ ほほ肉の刺身   あんこうが生きている内に手に入ったときはほほ肉の刺身です。
◎ 白身のアライ    これも新鮮なうちに白身をそぎ切りにして沸騰したお湯を通し氷水
に晒す。
◎ あんこうの皮    フグの皮のようにコリコリした独特な食感があります。
◎ あんこうの唐揚げ あんこうの白身他をタレにつけ片栗粉をまぶし中温で揚げ、あんを
かける。
◎ あんこうのぬの湯引き 産卵直前のぬの(卵巣)を適当な大きさに切り分け片栗粉を
まぶし湯がく。辛子酢味噌で食する。

番外料理ご希望の方は事前にお申し込み下さい。特別仕立てコース


◎ 
あんこうの捌きーカキ殻アルカリ地域活性化のススメ

 あんこうが健康食品として見直され近年、国内産だけでは需用の伸びに追いつかない現象が出てきました。ボストンと称される外国産、中国からの輸入品などが出回っています。とりわけ鮮度の劣化が激しく取り扱い方に注意を要します。
あんこうのヌメリ取り効果
当店ではこれまでカキ殻アルカリによる魚の処理を提案して来ました。その一つにあんこうを裁く際、カキ殻アルカリ水を使っています。これは抗菌・殺菌作用の他、浸透力が強いので魚の処理には欠かせません。先ず捌くところに予め強アルカリ水を降りかけ、これは洗浄をし易くするためです。(1)肝を取り除いたらパットに入れ弱アルカリを降って置く、(これは血抜きをすることで腐敗を抑える) (2)胃袋を取り除いたらパットに入れ強アルカリを降って置く。(胃袋内は強酸性で荒れた内壁を取り除く易くするため) (3)捌きが終わり洗う際、アルカリ水で洗う(ヌメリを取り除くことと保存を良くするため) あんこうを捌いている方へ その効果に驚き手放せなくなります。あんこうの肝保存処理
あんこう料理では「肝」の仕入れと仕込みが要となります。新鮮な肝の入荷が一定してないこと、脂質の酸化により保存期間が短いこと、冷凍保存は脂の分離があることなどです。.
こうした事態を改善するため ①カキ殻アルカリ水による殺菌・血抜き ②熟成タレによる脂質の酸化防止 処理を行い、③真空包装 ④急速凍結 の方法を試みてきた。この結果、新鮮な肝を仕入れ、直ちに上記の方法を実施すれば冷凍によっても<生>と同程度のものを完成することが出来ます。
あんこうの肝は需用によって値動きが激しくキロ500円から4000円になります。従ってキロ500円のころ新鮮な肝を仕入れ保存処理を行うことによりその差額分について消費者へのサービス向けることができます。地域の飲食店にとり交通法規が厳しくなるに従い新年会・忘年会等は減少の一途を辿ることになってきました。
 あんこうの肝処理
次にあん肝の出来上がりはフォグラのように柔らかく舌の上に残る食感が決め手になります。鮮度の良いものなら18分、悪いもののなら23分蒸し、荒熱を取り真空包装します。これにより内部の不純物は外に押し出され均一的な軟らかさを保つことが出来るようになりました。
こうした処理方法は生のものは生として調理し冷凍すれば食感が劣ると考える、特に日本料理に精通した方には理解が届きにくいと思いますが一度、試して頂きたいものです。純粋な日本料理を手元で展開できるのはほんの一部か、一地域、一時期に限られています。
なお、このカキ殻アルカリ熟成タレ製法は近年、各事業所で当社と共同で商品化が進められています。秘密契約・特許ノウハウ契約により独自な商品が期待できます。
あんこうの独りごと                     ]
・ 鮟鱇鍋 路地に年月 重ねたり         鈴木真砂女

・ 鮟鱇鍋 小さき独りの 酒愛す          遠藤悟逸

・ 脳天を 割られ吹き出す 血しぶきの
熱き夢喰らう 堤燈鮟鱇         竹下洋一

・ 夢を過食し 腹打ち裂けし 巨大魚の
空ろなる眼に 映る夕焼け       遠野津留太

夕陽の美しさに感動し

 

 

日本の夕陽・朝日・夜景百選の刑部岬から
吊るし切り
鍋の中で飯岡の味を喰らい
刑部岬で発見した
あんこう鍋を囲む
癒しの一日でした
翌朝
日の出を拝す